放射線取扱主任者の試験と仕事内容

放射線取扱主任者の資格と就職

遺伝物質の本体がDNAである事を証明したハーシー・チェイスによる実験や、光合成系のカルビン回路の解明などをはじめとする、生物や化学、そして物理学における偉大な発見のいくつかは、放射性同位元素を上手に利用して研究されたものです。

 

しかし、放射性同位元素からは放射線が放出されるため、それらを使用する場合は規則に従って厳重に管理された場所で行なう必要があります。したがって、そのような放射性同位元素や放射線発生装置を使用する施設で実験や作業を行なう場合には、放射線取扱主任者の国家資格を有している人を1人以上選任しなければならないことが法律で定められています。

 

特に大学や研究所などの研究機関においては、この放射線取扱主任者という国家資格はなくてはならないものでありますし、一般の企業においてもこのような放射線施設を持っているところが多く、癌の治療、医療用具の滅菌、工業製品の透過検査、材料の加工、計測機器への応用など、非常に広い分野に亘って必要とされている資格となっているのです。

 

このため、放射線取扱主任者の資格を持っていると、その高度な専門性を生かした就職活動にもたいへん有利に働くのです。例えば、原子力発電所やそのプラント設備はもちろん、精密機器メーカーや病院などといった様々な現場において活躍することができるようになるわけです。

 


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